ふと周りを見回してみたら当院の半径1キロ範囲に看板に小児科と掲示しているクリニックが5軒になってました。確か、小児科医は不足していると言われているはずなのに・・・!? 守谷市内ではありませんが他科医だったはずですが標榜科目をロンダリングし「小児科」をメインに挙げているクリニックもあります。
それにしても何故こんなに「小児科」を看板に上げる(標榜)クリニックが増えたのでしょうか? そして一体「本当の小児科医」はどなたなんでしょうか???
小児科を標榜していると経営上三つのメリットがあります。
(参考:標榜の自由とアレルギー科)
1,意外と高額なマルメ(包括)と言われている「小児科外来診療料(3歳未満:1日につき)」が徴収できる。
右記をクリック 3歳未満の医療費:包括と出来高
極端なことを書けば医師が子どもの顔色を見ただけでもこの金額は徴収できます。だから、聴診器を当てて咽を見て、検査もせずに適当に抗生剤を含めた院外処方せんを手渡せばとても効率が良い営業ができます。
2,休日や土曜午後に開いているクリニックも「小児科」を標榜していれば意外と高額な「休日診療加算(小児科乳幼児)」や「時間外診療加算」が徴収できます(小児科を標榜しないととれません)。
右記をクリック 休日診療料金って?
6歳未満児:休日の初診で¥2,900〜2,500、再診で¥2,220〜1,900ほど高くなります
さらに加えて医療費助成のおかげで子どもの医療費はほぼ無料(?)なので気軽に受診して戴ける。
迅速検査のおかげで簡単にインフルエンザ等が診断ができる。
(検査が陰性だった場合の対応法がより大事だし、検査陽性->ワンパ診療 も問題ありかな?!)
おまけにお薬手帳のおかげで小児科専門医達の処方内容もわかるし、その処方内容を電子カルテにセット登録しておけば難しかった投薬量は体重さえ入力しておけばワンクリックで入力できる。そして面倒なお薬作りは隣の薬局へ(オートマチック・オートメーション小児科診療)。
これなら上辺だけの小児科医なんて医師免許があれば誰でもできそうですね。それに子どもの病気の多くが自然に治りますし・・・。
こんな状況では日曜や土曜午後に開いているクリニックなら「小児科」を標榜しないなんてあり得ませんね。
さらに3つめは
3,定期接種の種類増加でワクチン・バブル?と言われている小児科ビッグウエーブを逃さない。
なお、当院ではワクチン接種で得た収益の一部をロタウイルスやB型肝炎ワクチン接種料金を下げて子ども達に還元しております。また、社会貢献団体にも寄付させて戴いております。
小児科専門医は下記サイトで検索できます。
http://www.jpeds.or.jp/modules/senmoni/ へのリンク
もちろん、専門医も持っていない方でも敬服するくらい小児科領域に長けている先生もおります。
本ちゃんの小児科医と他科が専門の小児科標榜医との一番の差は小児患者さんの重症度を見分ける能力だと思います。このスキルを備えるには長年に渡る小児科経験と修練が必要のようです。
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