Q:吐き出して医療機関を受診するとナウゼリン坐剤という吐き気止めが処方されることが当たり前のようです。「もりや小児科」では処方してもらえませんでした。どうしてナウゼリン坐剤をどうして処方してくれないのですか?
Ans:
まずは下記の情報を参照してください。
https://sites.google.com/site/oogucci/qt-yan-zhangwo-qikosu-yao-ji へのリンク
1985年11月3年間に17人がショック、うち7人死亡、協和発酵がナウゼリン注射薬販売を中止
私が医師になる直前に、かつて所属していた大学病院小児科でも注射薬によるショック死の事例が起きました。
http://www.umin.ac.jp/fukusayou/adr134a.htm へのリンク
医薬品副作用情報 No.134(厚生省薬務局)
2.ドンペリドン(注:商品名ナウゼリン等)とショック、アナフィラキシー様症状
ドンペリドンは、昭和57年に承認された、消化器症状(悪心、嘔吐、食欲不振、腹 部膨満、上腹部不快感、腹痛、胸やけ、あい気)、抗悪性腫瘍剤又はレボドパ製剤投 与時、周期性嘔吐症、上気道感染症等に内服、直腸内投与する薬剤である。 ドンペリドン注射剤によるショック様症状については、本情報No.62(昭和 58年8月号)で、また、ドンペリドン坐剤のショックについては、本情報No. 97(平成元年7月号)で紹介を行うとともに内服剤についても注目していくことが 必要とされたところである。これまでに、ドンペリドンの内服直後にショック、アナ フィラキシー様症状(発疹、発赤、呼吸困難、顔面浮腫、口唇浮腫等)を発現したと される症例が4例報告されている。 報告された4例は、全例女性で、年齢は19〜70歳、うち2例が50歳以上であった。 いずれの症状もドンペリドンの内服直後に症状が発現しており、薬剤との関係は否定できない。
また、アメリカ国内ではFDA(米食品医薬品局)が承認していないために発売されておりませんが下記のような問題が指摘されております。
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/314230.html へのリンク
http://www.nihs.go.jp/dig/sireport/fdasi/fda04/fda0406.pdf へのリンク
(ページ6〜:FDA Talk Paper(2004/06/07)乳汁分泌増加のために未承認薬domperidoneを使用している女性に対してFDAが警告)
http://www.fda.gov/Drugs/DrugSafety/InformationbyDrugClass/ucm173886.htm へのリンク
FDA Talk Paper: FDA Warns Against Women Using Unapproved Drug, Domperidone, to Increase Milk Production
There have been several published reports and case studies of cardiac arrhythmias, cardiac arrest, and sudden death in patients receiving an intravenous form of domperidone that has been withdrawn from marketing in a number of countries.
さらに最近では欧州でも発売中止を求める声が上がっているようです。
http://www.yakugai.gr.jp/attention/attention.php?id=403 へのリンク
当院でも以前は時々このナウゼリン坐剤を使っておりましたが、「経口補液療法」の進歩により、10年以上前からまったく使わなくなりました。ナウゼリン経口薬ももうかれこれ5年程度は処方しておりません。もちろん、我が子にも1回も投与したことはありません。
・